【活動報告】「水 この不思議なもの ~水とのつきあい方~」学習会 ~生活クラブ北海道~
毎日、意識せずに使っている水。地球が誕生してから今日まで循環し続け、全ての生き物はその恩恵を受けて暮らしています。私達の生活にとって不可欠であり、身近な物質である水について、他の物質と異なる不思議さにも着目した講演会を、国際基督教大学名誉教授の吉野輝雄氏を招いて開催しました。
汚れを落とす時に水を使います。水だけで落ちない汚れは洗浄剤を必要としますが、なぜ洗浄剤が必要なのか。また、どのような洗浄剤を使うといいのか。これらについて考えることができるように、水の表面張力や溶解能力、合成界面活性剤が細胞膜に入るしくみ、水環境に入ったときの生き物への影響について、実験を交えながらお話ししていただきました。
水が植物や人をはじめとする動物の体の中を循環するしくみ、また熱エネルギーによる水の状態変化、他の多くの物質と異なる水の性質についてのお話しから、地球上の生き物の生存にとって、水がいかに重要であるがわかりました。
さらに、地球上の水は太陽熱によって地球表面を絶えず循環し、「水資源」が自然界から無料で提供されていることに気づかされます。水循環は、太陽の熱エネルギー循環ともいえ、まさに自然の恵みを受けているのです。
水の性質や循環するしくみを知ることは、私達が日常生活においてどのようなことを意識して暮らすべきかを考えるきっかけとなります。地球誕生から現在までの時の長さに、環境問題の起源や急速に変容している現在までの期間を対比すると、自然の力と恵みに謙虚となり、マクロな視点での物事のとらえ方を忘れずに、個人レベル・自治体レベルでできることを考え実践していくことが大切であると諭されるようです。
2015年12月2日 生活クラブ生協北海道 石けん運動委員会