生活クラブ東京の取り組み

2015年、国連で「持続可能な開発目標（Sustainable Development Goals）」が合意され、世界各国・地域・企業・協同組合など多様な主体で様々な取組みがすすめられています。生活クラブはこれまでSDGsの理念に先んじた先進的かつ独自の実践を行ってきました。このことを踏まえ、これまでの取組みをさらに推進すべきことを「第一次生活クラブ2030行動宣言」としてまとめ、2020年6月の生活クラブ連合会通常総会で採決されました。

さらに、第一次の段階にとどまらない先駆的な取組みを実行に移すべく、組合員が討議に参加し「第二次生活クラブ2030行動宣言」が策定され、2022年6月の生活クラブ連合会通常総会で決定され、「生活クラブ2030行動宣言」としてすすめています。

生活クラブ東京では、単協が主体となりローカルSDGsを推進する視点で生活クラブ2030行動宣言の東京単協独自目標を策定しました。

▼東京単協独自の重要目標11の中から環境（特に水やせっけん）に関しての取組みを紹介します

【重要目標3】地球の生態系を維持するため、海や陸の環境保全と気候変動対策に取り組みます。

≪取組方針１≫
生産・流通・消費・廃棄での環境配慮のため、東京独自品やデポー※での容器包装のプラスティックの使用を削減します。※デポーは店舗のこと、東京の店舗数は10。
≪具体的な取り組み≫
デポー石神井のリニューアルにともない8月1日から実験取組みとしてせっけん類の量り売りがスタートしました。容器包材を持参することで、プラスチックゴミの削減だけでなく、必要な分量を必要な時に購入し不要な買い物を抑えられ、その結果、家計の負担を軽減することにもつながります。今回の量り売りは、組合員の「環境によいお店にしたい」という要望により実現しました。

品目：ハンドソープ・ボディシャンプー・キッチン用液体せっけん・洗濯用液体せっけん

≪取組方針２≫
水資源を有効活用するため、配送センター・デポーでの雨水利用をすすめます
≪具体的な取り組み≫
現在いくつかの配送センターやデポーに雨水タンクを設置し、植木の水やりや打ち水などに活用しています。

【重要目標10】

他団体と連携し、新たな環境保全活動に取り組みます。

《取組方針１》
シャボン玉月間の取組みなど、行政と連携し、環境保全活動に取り組みます。
≪具体的な取り組み≫
2022年度の活動としてシャボン玉月間首長メッセージ取得活動をすすめました。メッセージ取得だけに終わらせず調査や政策提案など次につながる活動の組み立てが大事です。

★生活クラブ2030行動宣言東京単協独自目標は、東京のWEBサイトをぜひご覧ください。
https://tokyo.seikatsuclub.coop/activity/decl2030tokyo.html

▼2022年度の取組み方針について
生活クラブ東京では、専門委員会として「環境政策委員会」を形成し、再エネの普及・ごみ問題への取組み・生物多様性の活動などとあわせて、石けん運動の推進を進めています。石けん運動の推進についても年度ごとに方針を設定し、活動しています。下記、2022年度方針、環境政策の推進から抜粋しました。

★石けん運動の推進として企画や広報にて石けんの優位性（生分解性の良さ、環境推計で生体毒性は発生しない、感染症対策など）をアピールし、石けんを選択する人・石けんの話をできる人を増やし、利用促進につなげます。利用の目標として四半期ごとの石けん8品目の利用人員率目標は、昨年度実績より5ポイントアップをめざします。
➢2022年度石けん8品目の利用人員率実績は、第１四半期21.8%（前年比-2.2%）でした。

★石けん運動ネットワーク全体の活動として行政と連携した石けん運動を進めるために、シャボン玉月間の自治体首長メッセージ取得活動に取り組みます。メッセージ取得の前後に、行政との意見交換・石けん使用実態調査等を組み立て次の活動につなげます。東京都に対してもアプローチをします。

➢2022年度の活動としてシャボン玉月間首長メッセージ取得活動をすすめました。メッセージ取得は50、実際に首長と対面できた自治体4、新たにメッセージを取得できた自治体は1、後援の自治体1と成果がありました。

★深刻化する香害について学習し、取り組むべき課題として周知活動を行います。石けんの活動などを通じて一人ひとりが生活の中でできる、人にも環境にもやさしい暮らし方の提案をします。
➢生活クラブ学校企画として「100年後の水を守るためにできること」と題して石けんフォーラムを計画。講師に橋本淳司さん（水ジャーナリスト）を予定。
11/3（木・祝）　14時から2時間程度　実参加・オンライン併用
（会場：生活クラブ館　世田谷区宮坂3-13-13）