~2020年秋、滋賀県の一つの小学校の手洗い場へ、せっけんが導入されました~
保護者の働きかけから「エスケーせっけんのリサイクルハンドソープ」の導入が実現
滋賀県下の小学5年生は琵琶湖の学習をします。一年を通じて琵琶湖の環境について学び、1年間の学びの集大成を参観日に発表します。自分も小学生の時に琵琶湖の学習をしたお母さんが、自身の子どもも同じように学んだことで再び学びを深め、「これを授業だけで終わらせてはいけない。」との思いが繋がって、小学校へのせっけん導入が実現しました。
生活クラブ滋賀のJUNKAN委員会がきっかけとなりました
JUNKAN委員の一人のお母さんが、小学校のPTAの環境整備部部長に立候補し、副部長に話し同意を得て、学校の手洗い場でのせっけんの利用を本部役員会へ提案。コロナ禍による「せっけんによる手洗い推奨」の流れがあり、ことごとくPTA活動が中止になる中で、前向きな提案となりました。
もともと手洗い場に設置されていた洗浄剤も、せっけんに殺菌剤が入っているものでした。それを使うとピリピリしたり、湿疹が出る子ども達もいることがわかりました。肌の弱い子ども達も安心して十分な手洗いができる環境を整えることを目的に、購入費はPTA会費で、各手洗い場に1個ずつのリサイクルハンドソープの設置が実現しました。
リサイクルハンドソープ設置後、子ども達からは「臭い!」「粘土のにおい…」などの感想が聞こえてきました。“良い香りが付いていない=臭い”という感覚です。ただ、せっけんの香りがしているだけなのに・・・これで、ますますリサイクルハンドソープを置く意義を確信できました。
JUNKAN委員会で出前学習会へ
5年生への出前環境学習も保護者のお母さんたちと、生活クラブ生協のJUNKAN委員会とで行いました。また、シャボン玉月間のポスターも学校に掲示し、子どもたちの会話からも「せっけん」という言葉が聞かれるようになりました。
伝えていくことの大切さを実感できたお話し会
JUNKAN委員会では、小学校にせっけんを導入するにいたるまでの詳しいいきさつや校長先生など学校とのやり取り、導入を働きかけたお母さんたちの心の葛藤などを聞く、お話し会を開催しました。
想いを行動に移し、実現していくことは、エネルギーがいります。実現までの過程で、自分の想いを口にすることにより、同じ気持ちの人と出会え、ともに活動する人、力を貸してくれる人が出てくることがよくわかりました。特別な誰か、ではなく、一人の母親が周囲の人と共に行った出来事でした。学校中のせっけんを替えることにはいたりませんでした。しかし、手洗いで困っている子どもがいる、せっけんと合成洗剤は違う、学習したことと自分達の生活はリアルに繋がっていることに気づいてもらえたことは、大きな一歩です。まわりに伝えていく活動の重要さを再認識できました。40年以上続くせっけん運動ですが、人も形も変わっていく中で、現代版せっけん運動が脈々と続いていると感じるお話し会でした。
(生活クラブ生協・滋賀)