シャボン玉月間
2018.06.15 16:55

2018シャボン玉フォーラムin北海道 報告 
~生活クラブ生活協同組合 北海道~

018シャボン玉フォーラムin北海道 報告

テーマ:『大地が育む いのちと水』~未来をつくるのは私たち~

全国より321名が集まった2018シャボン玉フォーラムin北海道は、
札幌大学ウレシパクラブのみなさんによる伝統のあるアイヌ古式舞踊で幕開けとなりました。

基調講演「大地が育むいのちと水~霧多布湿原から~」講師:三膳時子さん

北海道厚岸郡浜中町にある霧多布湿原で、
民有地を買い取り保全するナショナルトラスト運動の立ち上げに関わった三膳さんから、
地域ぐるみで実践する環境保全、自然と強制する暮らしや町づくりについてうかがいました。

基調講演「北海道の自然を残すために」講師:小野有五さん

北海道の自然や水環境を守るために、市民が選択し行動すべきことは何か。
自然保護活動を続けてきた地理学者の小野先生にお話をうかがいました。

トークセッション「未来をつくるのは私たち」 小野有五さん・三膳時子さん

未来の子供たちに豊かな自然を残していくために、私たちができることは何か共に考えました。

<展示の様子>

第1分科会「せっけんカフェ」

お茶とお菓子を囲みながらせっけんの使いこなしアイディアを出し合いました。
全国のせっけん運動の仲間の活動報告や愛用のハンドブックの紹介や、
オシャレ着洗いの実演もありました。

第2分科会「広がる!広がる♪地域のせっけん運動」
地域でせっけんを広げるために活動している、
生産者である国岡製麺㈱の国岡智哉社長、あかつき篠路保育園、
石けんステーションラクーンの取り組みをうかがいました。

ワークショップでは、多くの人たちにせっけんを使ってもらうために
自分たちにもできることを話し合いました。

第3分科会「フィービラの森つくり」
フィービラの森」は積丹半島の古平町にあります。
総勢50名、バスで現地に向かいフィールドワークを行いました。

当日はあいにくの雨でしたが、森林インストラクターの中嶋潔氏と森を歩き、
森にいる多様な生物をみて感じることができました。

漁港会館にて東しゃこたん漁協小池さんから、
海を守るために石けんを進めているという話や地元のふるびらの自然を守る会からは、
植樹祭など生活クラブと共にやってきたこと、
森づくりプロジェクトメンバーからはこの16年の
入手してから今までの森の変化と活動の様子が話されました。

 

第4分科会「香料公害で急増する健康被害 ~香料自粛を全国で」

環境アレルギーアドバイザーの神さんから、
香料や、除菌・消臭の行き過ぎにより、 誰もが健康被害を受ける可能性がある、
特に子どもは影響を受けやすいという話の後実際の事例として、
子どもの健康と学びを守る会の玉田さんより
合成香料などの化学物質に触れると体調不良になり、
自由に外出ができなくなったという話を聞きしました。

香料自粛の活動については、
化学物質過敏症(以下CS)の親子が安心して過ごせる居場所づくりをしている原田さんの活動、
生活クラブの香料自粛のポスターを公共施設に掲示するよう呼びかける活動について報告がありました。

市民ネットからは、教育委員会に対してCSの子どもへの理解や配慮を求める要望を提出したことで、
CSの家族と情報交換をしながら対策を考えるようになったことが話されました。

香料公害の根本的な問題解決に向けて、
企業秘密とされている柔軟剤や消臭剤の原材料について公開し、
消費者に分かるよう表示する法律をつくるべき、
そのためには署名活動を検討することをまとめとしました。

 

第5分科会「さけから学ぶウレシパモシリ」

ウレシパモリとはアイヌ語で自然との共生を意味します。
ウレシパクラブは、アイヌの若者に大学進学の道を保障し、
自身の民族性を学ぶ機会を作りたいという強い思いから、
札幌大学副学長である本田優子先生が設立した団体です。

ウレシパクラブ一期生であり、現在は指導者の一人である岡田さんに話を聞きました。
岡田さんは、この団体に出会ったことで自身がアイヌであることの意味を正面から見つめることとなり、
アイヌの歴史、今、未来を、学生たちと共に学び続けています。アイヌについて正しく学び、
発信していきたいという気持ちが伝わりました。

次に、札幌ワイルドサーモンプロジェクト共同代表である有賀望さんから話を聞きました。
1950年代、生活様式の変化により水環境が悪化し、豊平川からサケが姿を消しました。
その後、サケを呼び戻す市民運動が起こり、水環境の改善や稚魚の放流活動によって、
1981年には再びサケが戻ってくるようになり、現在、野生のサケの数は増えつつあるという
嬉しい報告がありました。


せっけんから水と環境の現状を見て、自分たちが何を行動すべきか考えるよい機会となりました。
詳しい内容は後ほど機関紙186号でご案内させていただきます。お楽しみに♪